第3回「埼玉ポートフォリオ発表会」が開催されました

■今年で3回目の開催となった「埼玉ポートフォリオ発表会」

医療生協さいたま さいたま総合診療医・家庭医センター(SGFAM)と東埼玉総合病院主催、日本プライマリ・ケア連合学会 埼玉支部共催(代表世話人:中根晴幸先生)による第3回埼玉ポートフォリオの発表会が開催されました。(前回 第2回埼玉ポートフォリオ発表会は2017年3月5日(土)に開催)ポートフォリオ事例評価は、プライマリ・ケアに関わる医師の診療業務において、包括的かつ統合的なアプローチを進めていくための優れた学習方法であり、家庭医療後期研修プログラムの修了評価や専門医認定評価として活用されています。

開会挨拶を行う中根晴幸理事長

日本プライマリ・ケア連合学会 埼玉支部長

今回の主催者である国立病院機構東埼玉病院

今永光彦先生と中根晴幸理事長

■ポートフォリオ発表会は「家庭医療専門医」を育てる実践の場

ポートフォリオ発表会では、埼玉県内で家庭医療研修を行った専攻医(今年は例外として新潟県で経験された症例発表もありました)からポートフォリオを発表していただき、参加された指導医等からフィードバックを受ける形で進行されました。昨年は20名程度の参加者でしたが、年々参加者が増加しており今年は30名を超えて参加されました。また、医師(指導医・専攻医)だけでなく、薬剤師、医学部生、事務職の方も参加され、多角的な視点がある中でディスカッションが行われました。3回目の開催ということで、昨年に引き続き発表をされた先生がいらっしゃったり、1回目に専攻医として発表された先生が、今年は指導医としてご自身の経験を踏まえて発表者の先生にフィードバックをされる等、ポートフォリオ発表会の進展を実感できた素晴らしい一日となりました。

■優れたポートフォリオに向けたフィードバック

今回も3人の先生が登壇し、「BPSモデル(生物心理社会モデル)」「チーム・ネットワーク」「業務改善」のエントリーにおいて、功を奏した/難渋した/多職種において課題を乗り越えた等といった学びの視点が多く盛り込まれたポートフォリオが発表されました。その後、場内の指導医先生方から具体的なフィードバックが多数寄せられ、ポートフォリオの更なる充実に向けた有意義なディスカッションが行われました。見学されていた医学部生からは「ポートフォリオは勉強不足で参加したが、どうやって解決していくのか悩ましい各種事例について、先生方・医療機関ごとに様々な検討がなされ具体的な取っ掛かりをつけて課題解決していく様子が伺え大変勉強になった」との感想もありました。指導者・専攻医・医学生も、参加者それぞれが発表から多くの気づきを得た良い会となりました。

発表された佐藤順紀先生(後列中央左)、久志本舞衣子先生(前列中央)、

指導医さいわい診療所関口由希公先生(後列右から2番目)を囲んで

「埼玉ポートフォリオ発表会」では、発表者が所属する医療機関の参加者のみならず他の医療機関から参加された方々からのフィードバックを通して、より実践的な学びを得ることができます。また、埼玉県内の総合診療医・家庭医が多く集まる貴重な機会です。ここでの出会いを通じて新たなネットワークが生まれています。次回の発表会についても是非ご期待ください。
明医研Facebookにおいて写真をご紹介しています。

■第3回「埼玉ポートフォリオ発表会」 会議情報

主催:医療生協さいたま さいたま総合診療医・家庭医センター(SGFAM)
   国立病院機構東埼玉総合病院
共催:日本プライマリ・ケア連合学会 埼玉支部(日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定単位更新(1.5単位取得)あり)
日時:2018年2月24日(土)14:00~17:00
参加職種:医師、薬剤師、医学部生、事務職

■プログラム

・開会挨拶:医療法人明医研 中根晴幸理事長(日本プライマリ・ケア連合学会 埼玉支部長)
・講義:「ポートフォリオができるまで~指導する・されるの裏側を見せます~」
 国立病院機構 東埼玉病院 今永光彦先生(指導医)・深澤義輝先生(専攻医)
<ポートフォリオ発表>
埼玉協同病院 埼玉協同病院 
佐藤 順紀先生
介入困難な事例に対してBPSモデルを活用した症例
(エントリー:BPSモデル
医療生協さいたま さいわい診療所
久志本 舞衣子先生
地域ケア会議で方向性を導くことができた症例
(エントリー:チーム・ネットワーク)
地域医療振興会「地域医療ススメ」研修プログラム
児玉 崇志先生
褥瘡治療「オムツラップ」を普及させるシステム構築
(エントリー:業務改善)
 

 

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